プロフィール

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佐伯 牧里南


「彼女の手が鍵盤に触れる瞬間、我々は音楽の世界に引き込まれ、魅了される」

- クリスチャン・イヴァルディ


日本に生まれフランスで大人になった、2つの文化を生きるピアニスト。彼女が作り出すエネルギッシュで光輝く音楽は、聴衆を惹きつけ、その独特な世界観へと誘う。


数々のコンクールで受賞歴を持ち、パリを拠点に活動している。これまでに、ラ・ロック・ダンテロン国際音楽祭ラ・フォル・ジュルネ・ド・ナント、パリ・ショパン・フェスティバルなど、名だたる世界有数の音楽祭でソリストとして招待されている。2022年と2023年には、パリのリーヴ・ドロワット管弦楽団とクララ・シューマンの協奏曲を演奏。彼女の音楽活動は、フランスだけに限らずイタリアやスペイン、ドイツ、ベルギーと広く、2023年には、フランス人ピアニスト、ガスパール・トマ氏と共にニューヨークで7日間に7つのコンサートを行い、観客を魅了した。

デンマーク、オデンスで開催されたフレンチ・コネクション・アカデミーにてブリュッセル、ジャルダン・ミュージカル賞を受賞し、現在、初のソロアルバム「ダブル・ルフレ(二つ重なる反影)」を制作中。

フランスラジオ放送局のジェネレーション・フランス・ミュージックに定期的に招かれており、2024年1月にもトリオ・ラズリ(国際コンクール・レオポルド・ベラン優勝、ラヴェルアカデミー受賞歴を持つピアノトリオ)として演奏。また、ソプラノ歌手エレーヌ・ワルター氏、オーボエ奏者ダヴィッド・ワルター氏と共に構成されたトリオ・マリリスの一員でもあり、フランス、スイス、ブルガリアなどで演奏しており、2023年9月にはポーランドでアルバム録音を行っている。

彼女の演奏は、クロード・ドゥラングル氏など名高いサクソフォーン奏者たちからも注目され、ヴァンサン・ダヴィッド氏、ニコラ・アルセニエヴィッチ氏、アレッサンドロ・マラニーニ氏といった人物と共演している。

野平一郎氏作曲、クラリネットとピアノのための「Si-Mi」の世界初演もパリで務めた

光に満ちた豊かな音色のパレットを持つその演奏は、バッハからロマン派、フランス音楽、現代音楽まで、幅広いレパートリーを持ち、これまでにたくさんの出会いや、国境・文化を越えて生まれた繋がりを、今度は彼女が音楽を通してより多くの人に届けようと取り組んでいる。

1995年愛媛県で生まれ、2歳からピアノを始めた。12歳の時にイタリアの巨匠ミケランジェリの弟子である高野耀子氏と出会い、更に13歳の時に京都フランス音楽アカデミーでクリスチャン・イヴァルディ氏との出会いが、彼女を15歳でパリに飛び立たせるきっかけとなる。2014年にパリ国立高等音楽院に入学し、ミッシェル・ダルベルト氏、クレール・デゼール氏に師事。満場一致最優秀でマスター課程を卒業。また、さまざまな編成で室内楽の学士号および修士号を取得している。同音楽院の演奏家学科にも進学し、アンサンブル・アンテルコンタンポランと共演するなど、その活動の幅を広げた。在学中はピアノだけでなく、ピアノフォルテやエクリチュール、即興演奏なども学び、また、パリ・エコール・ノルマルでレナ・シェレシェフスカヤの元でも研鑽を積んだ。

これまでにベルント・ゲツケ、パトリック・コーエン、ミシェル・ダルベルト、パヴェル・ギリロフ、フィリップ・ビアンコーニ、ジュリア・ムストネン=ダールクヴィスト、マルクス・ハデューラ、白井光子、ベルトラン・シャマユ、クロード・ドゥラングル、ミカエル・ヘンツ、上田晴子、パスカル・デヴォヨン、フランソワ・サルク、ミシェル・ベロフ、オルタンス・カルティエ=ブレッソンといった多くの音楽家の指導を受け、また、フォンテーヌブロー・アメリカン・芸術スクール、ロール・デュラン財団、メイヤー財団、カラッソ財団、オルフェ・ミュージック、パリ・エコール・ノルマル、およびPTNAジャパンから後援を受けている。

ハイライト。

2024。
ブリュッセル、ジャルダン・ミュージカルにてソロCD録音

2023。
「ニューヨーク」ツアー

2022。
「ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノフェスティヴァル」にて
ソロ・リサイタル

2021。
「ラ・フォル・ジュルネ・ド・ナント」にてソロ・リサイタル

2014 - 2022。
パリ国立高等音楽院で学士号と修士号、演奏家ディプロマを取得

2011。
渡仏。パリ地方国立音楽院に入学

2008。
クリスチャン・イバルディ氏との出会い

2007。
高野耀子氏との出会い