プロフィール

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佐伯 牧里南


「彼女の手が鍵盤に触れる瞬間、我々は音楽の世界に引き込まれ、魅了される」

- クリスチャン・イヴァルディ


日本に生まれフランスで大人になった、2つの文化を生きるピアニスト。彼女が作り出すエネルギッシュで光輝く音楽は、聴衆を惹きつけ、その独特な世界観へと誘う。


に満ちた豊かな音色のパレットを持つ彼女は、バッハからロマン派、フランス音楽、現代音楽まで幅広いレパートリーを持つ。これまでのたくさんの出会いや、国境・文化を越えて生まれた繋がりを、今度は自身が音楽を通してより多くの人に届けようと取り組んでいる。現在、 自身の二重文化を象徴し 内面的な旅を描く初のアルバム「Double Reflet-二重の反影」を準備中。

パリを拠点に、これまでに、ラ・ロック・ダンテロン国際音楽祭ラ・フォル・ジュルネ・ド・ナント、パリ・ショパン・フェスティバルなど、名だたる世界有数の音楽祭でソリストとして招待されている。

2025年のフォル・ジョルネ・ド・ナントでは、「Pensée d'une japonaise à Paris-パリの日本人の思い」と題したプログラムをリサイタルで披露し、聴衆に二つの国の音楽の豊かさを届けた。

彼女の音楽活動はフランスだけに限らず、イタリアやスペイン、ドイツ、ベルギー、デンマーク、アメリカと広がっている。

2022年と2023年には、パリのリーヴ・ドロワット管弦楽団とクララ・シューマンのピアノ協奏曲を演奏。

フランスラジオ放送局のジェネレーション・フランス・ミュージックに定期的に招待されている。

室内楽奏者としても積極的に活動しており 、ソプラノ歌手エレーヌ・ワルター氏、オーボエ奏者ダヴィッド・ワルター氏と共に構成されたトリオ・マリリスの一員でフランス、スイス、ブルガリアなどで演奏している。2025年2月に ダヴィンチ・レコードから初のアルバムSouveraines」がリリースされる。

また、今フランスで注目の若手アコーディオン奏者であり編曲家、作曲家のジュリアン・ボータン氏とも共演し、フランスと日本の音楽を融合させた「Vent  d'Est a Paris - パリに吹く西の風」と題したオリジナルプログラムを演奏している。 

2025年2月には「Dernière Escale de la Folle Journée-フォル・ジョルネの最後の寄り道」と称された ランジュ・ド・メスレー・フェスティバルにて、ディレクターであるルネ・マルタン氏より招待され、ボータン氏とデュオ演奏をしている。また、ボータン氏より贈呈されたピアノソロ曲「Matsuri」を初演している。

彼女の演奏は、クロード・ドゥラングル氏など名高いサクソフォーン奏者たちからも注目され、ヴァンサン・ダヴィッド氏、ニコラ・アルセニエヴィッチ氏、アレッサンドロ・マラニーニ氏といった人物と共演している。

野平一郎氏作曲、クラリネットとピアノのための「Si-Mi」の世界初演もパリで務めた

愛媛県出身。2歳からピアノを始めた。12歳の時にイタリアの巨匠ミケランジェリの弟子である高野耀子氏と出会い、更に13歳の時に京都フランス音楽アカデミーでクリスチャン・イヴァルディ氏との出会いが、彼女を15歳でパリに飛び立たせるきっかけとなる。2014年にパリ国立高等音楽院に入学し、ミッシェル・ダルベルト氏、クレール・デゼール氏に師事。満場一致最優秀でマスター課程を卒業。また、さまざまな編成で室内楽の学士号および修士号を取得している。同音楽院の演奏家学科にも進学し、アンサンブル・アンテルコンタンポランと共演するなど、その活動の幅を広げた。在学中はピアノだけでなく、ピアノフォルテやエクリチュール、即興演奏なども学び、また、パリ・エコール・ノルマルでレナ・シェレシェフスカヤの元でも研鑽を積んだ。

これまでにベルント・ゲツケ、パトリック・コーエン、ミシェル・ダルベルト、パヴェル・ギリロフ、フィリップ・ビアンコーニ、ジュリア・ムストネン=ダールクヴィスト、マルクス・ハデューラ、白井光子、ベルトラン・シャマユ、クロード・ドゥラングル、ミカエル・ヘンツ、上田晴子、パスカル・デヴォヨン、フランソワ・サルク、ミシェル・ベロフ、オルタンス・カルティエ=ブレッソンといった多くの音楽家の指導を受け、また、フォンテーヌブロー・アメリカン・芸術スクール、ロール・デュラン財団、メイヤー財団、カラッソ財団、オルフェ・ミュージック、パリ・エコール・ノルマル、およびPTNAジャパンから後援を受けている。

ハイライト。

2024。
ブリュッセル、ジャルダン・ミュージカルにてソロCD録音

2023。
「ニューヨーク」ツアー

2022。
「ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノフェスティヴァル」にて
ソロ・リサイタル

2021。
「ラ・フォル・ジュルネ・ド・ナント」にてソロ・リサイタル

2014 - 2022。
パリ国立高等音楽院で学士号と修士号、演奏家ディプロマを取得

2011。
渡仏。パリ地方国立音楽院に入学

2008。
クリスチャン・イバルディ氏との出会い

2007。
高野耀子氏との出会い